式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
何となくわかるかもしれませんが。元ネタはポケモンです。でも、ちょっとパロディとは違う感じ。
「……ねぇ、臨也。これは一体どんなイジメだい?」
「イジメだなんて酷いなぁ。俺がそんな事をする人間に見える?」
ニコリと笑って、臨也は言った。
そうとしか見えないからそう言っているのだと、新羅としては言いたかったのだけれども……それを言うとちょっとどこでなく危険だなぁと思い、止めた。ここには自分が大好きなセルティがいるわけではなく、その上目の前には最悪の光景が広がっていたのだから。
とりあえず、そんな状況下で言える事は一つ。
「静雄、どうして臨也と一緒に僕を追いつめてるのかな?仲悪かったよね?」
「しばらくこうしてたらプリン買ってくれるとかこいつが言ったから」
「プリン一個で!?それだけでそっちに付いたの!?」
「十箱だよ、新羅」
「それでも有り得ないよ!?」
十箱とか言ったら確かに多い。が、そんな物で埋まるほど臨也と静雄の溝は浅いものでは無かったはずだ。結構長い付き合いだからそこは多分、張本人たる二人以上に理解していると思う。
わけが分からないと半狂乱になっていると、臨也が息を吐いた。
「有り得なくてもそうなんだから仕方ないじゃないか。ねぇ?」
「いや、こうしてねーと話の設定上噛み合わねぇって天の声が言うから仕方な、」
「シズちゃん!世の中には言って良い事といけない事があるんだよ!……とにかく、そう言う事なんだよ。分かってくれたかな?」
「うん。色々漠然と」
静雄の言葉を遮って叫ぶ臨也を前に、とりあえず想像した事とは違うのだと分かったので、新羅は安堵と共に頷いた。
彼らが仲直りしたとか仲良くなったとかじゃなくて良かった、本当に。彼らの中の悪さは最早神様がかいたかもしれない色々な規約にすら記されているかもしれないレベルの物であり、そんな物が現実でひっくり返されるなんてとんでもない事だ。実際に起こるとしたら、それはきっと天変地異の前触れだろう。
そんなので死ぬのは嫌だなぁと思いつつ、やれやれ、と口を開く。
「で、僕は何をすればいいのかな?」
「俺に負けたって認めてくれたらいいよ」
「負け?何の負け?」
「知らないよ。とりあえず認めてくれたら良いんだって」
「うん。じゃあ認めるよ。静雄と君を相手にしたら命がいくつあっても足りないからね」
「懸命だね。なら、負けた証拠に何かくれない?」
「え?」
それは何なのだろう。
良く分からない展開になった話に目をぱちくりと見開いてると、とても言いにくそうに新宿の情報屋は言った。
「何だかさぁ……ほら、このリスト見て」
「人の名前が書いてあるね。僕のとか父さんのとかセルティのとか。他にも知ってる名前がいっぱいあるけれど……これが?」
「これを、上から順番に攻略していかなきゃならないらしくって。なおかつ、攻略したらその証に何か貰って集めなきゃいけないらしくって」
「らしくって、って……君にしては曖昧な言葉だね。誰から聞いたの?」
「シズちゃんが、天の声を受信したんだよ」
「……さっきも思ったけど、それってアリなの?」
「化け物だから普通じゃない事が出来るんだっていう事だと俺は無理にでも納得したよ…」
どこか疲れた様子の臨也に、恐らく納得するまでの長い道のりで色々な苦労があったのだろうと思った。だからそこには敢えて触れない事にした。人の苦労話を聞いてやるほど自分は暇人でもない。
まぁ勝手に頑張ってくれ、なんて考えながらリストを見て、首を傾げる。
「あれ?僕の上に一人だけ名前が」
「ドタチン?彼の方はもう攻略してきたよ。シズちゃん見せたら一発」
「だろうね……で、彼は何をくれたんだい?」
「帽子。いつも被ってるあれの予備だよ」
「そんなので良いんだ……僕はメスでも良いかな」
「良いんじゃない?かさばらないなら、それだけで感謝だよ」
ちょっと投げやりな情報屋に同情しつつ、素直にメスを渡す。
「はい、これ。……で、この行為の最終目標は何なのさ」
「知らないよ。俺は攻略しろって言われただけなんだから。シズちゃんは知ってる?」
「ん?」
会話に巻き込まれず一人のんびりと煙草をふかしていた池袋最強は、突然の言葉にゆるりと顔をこちらに向けて……それからそれをやや上向きに動かした。
「……あぁ、うわさマスター目指すんだと」
「うわさマスター……?」
「うわさ、って情報だよね。それなら臨也って、既に十分マスターしてる気が」
「知らねぇよそんな事。とにかくそういうことらしい」
「そ……そう」
引きつった笑いを浮かべつつ、らしい、と、そう言った静雄の言葉を気にするべきではないと、新羅は必死で己を制していた。
シズちゃんは天の声が聞こえるんです。
ちなみにドタチンはタケシポジ、新羅はカスミポジ。理由は臨也(サトシポジ)と一緒に行動してくれそうなのがこの二人だったから。(アニメ設定です)
ちなみにシズちゃんはピカチュウポジ。最強です。
PR
この記事にコメントする