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何故だろうか、最近、何故かゼータとジ・Оの話をぽつぽつと書いてたりするんです。
ジ・Oは白辺高校の国語教師である。
世界征服を至極真面目に考えている馬鹿でもある。
そして、馬鹿なくせに頭だけは良いものだから、実は彼が考えつく作戦と言うのはそこそこの成功確率と高く見込まれる影響力と言う物を持っていたりする。とんでもなく迷惑で酷く厄介で果てしなく鬱陶しいと思うほどに。
だからゼータは彼の世界征服の野望を阻止するべく行動をしている……とかいうわけでは当然ながら無い。ただ単に一目見た瞬間からジ・Oという存在が大嫌いだから、とりあえず彼がやろうとする事は邪魔してやろうと言うだけの事なのである。
そんなこんなでどうやら今、自分は彼の天敵ポジションに落ち着いているらしい。
別に、そう言われる事に否は無かった。あれだけ妨害を続け、たまにやり過ぎて彼を病院送り寸前の目にあわせた事が数回ある事を考えれば、それは当たり前の帰結であり、あと何よりも、それすらもどうでもよかったので。
とまぁ、そんな事が長く続けば相手の方も自分を避けるわけであるのだけれど。
「……それは何だ?」
「ですから、みかんですよ」
「何で……お前がそんな物を持っている?」
「大した事ではないのですがね」
何故だか今、ゼータの目の前に自分から進んで現れたジ・Oは、軽くオレンジ色の果物を宙に放り投げながら続けた。
「貴方は私が嫌いで、貴方は私の天敵です」
「あぁ、前者はそうだし後者はそうらしいが」
「だからといってこれから仲良くなるのは不可能で、」
「不可能だな」
彼の言葉を遮る様に言い、降ってきた大好きな果物をキャッチしてから踵を返した。
「ボクはこれから何があってもお前が絶対に嫌いだし……嫌いなんだから仲良くなるのは無理だ。……これを仲直りの道具にしたかったようだが、ごめんだな」
「そうですか。それは残念ですね」
肩を竦め、今回はどこまでも本心を見せない余裕を纏う敵に一瞥をやって、直ぐに顔を前に向けてゼータは歩き出した。これ以上良く分からない会話を続けられるのは正直なところ面倒だったから、会話が続けられないようにとっとと離れてしまおうと。
だから知らない。
後ろでジ・Oがどんな表情を浮かべていたのかを。
たまには世界征服をたくらむ悪役らしく、ちょっと敵を懐柔してみよう、みたいな。
そして、懐柔策には乗らないくせに、天敵から好物をもらっちゃうゼータ。
それ見てどんな顔浮かべてたでしょうね、ジ・Оさん。
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