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アレックスとララァさんから見たガンダムとシャアみたいな。
081:久遠の絆
「それにしても、あの二人も飽きませんねぇ」
「本当ね」
目の前で繰り広げられる戦闘一歩手前の喧嘩もどきを眺めながら、二人でくすりと笑う。
シャアとララァが突然ホワイトベースを、何の用事も無く訪れてきたのはつい先ほどの事だった。二人が一緒に来ることも、何の用事もないこともわりと日常的な事だったので、誰も気にすることなく受け入れて、実際それは問題ない事だったのだけれど。
ただ、その後。
兄とシャアが口論を始めたのはいただけない事だったのだろう。多分。
眺める風景の中でちゃぶ台が宙を舞ったのを視認しながら、アレックスは四人分ほど持ってきていた茶受けを二つに分けて、片方をララァの方に渡した。
「これ、よかったら食べちゃってください」
「あら、二人分みたいだけれど良いの?」
「お兄さんもシャアさんも、食べてる場合じゃないみたいですから」
「ふふっ、それもそうね」
じゃあ遠慮なくいただくわ、と彼女は言って、こちらが差し出した皿を受け取った。
そのついでと飲み物も渡して、改めて目の前の喧嘩に視線を戻す。
今度は座布団が十枚ほど舞っていた。
「あれは、喧嘩するほど仲が良いというのに当てはまるんでしょうか」
「当てはまると思うわよ?何だかんだ言ってあの二人、結構仲良しですもの」
「それは私も思いますけど……何て言うか、パッと見だと仲が良いのか悪いのか、ちょっと分かりにくいパターンですよねぇ」
「仲が悪いと公言しているわりには一緒にいることも多いしね」
「やっぱり良く分からないですよ」
「かもしれないわね。でも、分かってる事が一つだけあるわ」
「はい?」
そんな物あるだろうかと首を傾げると、彼女は静かに微笑んだ。
「あの二人のあの関係、きっとこれからもずっと変わらないんでしょうね」
……確かにそんな気はするなぁ、とアレックスが思う頃。
ガンダムとシャアは、ついに力尽きて床に倒れ伏していた。
この二人の関係が変わる様が、本当に想像できないのです。
まぁ、そんなの、他のメンバーにしたって似たような感じ。きっと彼らも色々と、変わらないんだろうなぁ…。
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