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018:親友
「……予定を早めて帰るってのは分かったんだけどな、」
朝。
起こされるや否や、突然告げられた今日の予定……すなわち『帰宅』が嘘ではないと、既に私物をあらかたまとめて普段着を着ている元就と半兵衛の姿を見て、理解はした。
したが、けれども。
「……元親と慶次はどうすんだ?アイツらまだ多分山の中だぜ?」
「あやつらなら放っておいても自力で帰ってこよう」
「そーいうモンか……?」
「そういうものだよ。大丈夫、臭いを辿ればどうにかなるさ」
「アイツらは犬じゃねぇ」
笑みと共に零された言葉にピシャンとそう言って、政宗は腕をくんだ。
「じゃあ、あの数々の前振りはどうすんだ」
「前振り?何かあったっけ」
「市とか、幸村とか佐助とか、ザビーとか本願寺とかその他諸々あったろ」
「あぁ、そういえばいたね。僕らは気付いてないフリしてたけど、確かに」
「しかし政宗よ、そなたはザビーやら本願寺やらを目撃しておらぬのではなかったか?」
「そんなんどうでも良いだろもう」
「それもそうか」
投げやりな言葉に納得の意を示した元就は、ふむ、と少し考え込むそぶりを見せて、数秒後、ゆるりと顔を上げて口を開いた。
「前振りなどその様なものであろう。とりあえず適当に張っておいて、使える時に使おうと、所詮、その程度あの扱いであろうよ」
「それに、時間があれば混沌とさせる事も出来ただろうけど……そろそろお題が埋まってきたし、複線回収してる暇無いんじゃない?」
「……それ、お前ら話の登場人物が言って良いセリフじゃねぇよな」
「そんな事言ったら君だって、知らないはずのザビー達のことを口にしてたじゃない」
「……」
半兵衛の言葉に思わず黙る。……正論だけに、反論できない。
沈黙した自分を見て何を思ったのか、元就がぽん、と肩を叩いた。
「まぁ、ご都合展開は仕方が無い事。諦めるが良い」
「……かもな」
その言葉に対して、自分が言えることなどそのくらいの物だった。
うわぁ……何か、言っちゃいけない事のオンパレード。
あ、でも、ザビさんたちとか普通に登場させるつもりだったんですよ?サンデーなのに元就な毛利さんとか書きたかったんですよ……?……また機会があったら、その時は書けたらいいな。
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