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そういえばティエリアって一期では一人称「俺」だったよなとか思い、でも「僕」に慣れてしまった今、どうしても違和感がぬぐえないよなって思いました。というわけで、一期設定。
アレルヤと刹那とティエリアとハレルヤのお話です。



096:氷点下の微笑
 
 
 
 それは、日常茶飯事と言えば日常茶飯事だけれども。
「刹那・F・セイエイ!君はブリーフィングルームを何だと思っているんだ!?」
「ブリーフィングルームはブリーフィングルームだろう」
 何を言うのだと言わんばかりの表情で見返してくる最年少マイスターに、ティエリアの額に青筋が浮かんだ。
 それを見てマズイかなぁと焦っている間にも、二人の会話は続く。
「それが分かっているならどうしてこの場所でガンプラ製作に勤しんでいるんだ!」
「場所が無い」
「自室でやればいいだろう!?床に座ってもベッドの上に乗っても構わないから、とにかくそちらで制作しろ!」
「生憎だが、どちらもこれだけのことをするスペースが無い」
「そんなわけがないだろう!?」
「そんなわけがあるからここにいる」
 叫ぶピンクカーディガンの同僚に、しれっと刹那はそう答えた。
 そして、その言葉が本当であると知っているアレルヤからすると、刹那の返答にはどうしても苦笑しか浮かべる事が出来ない。
 床にはガンプラの箱が綺麗に整頓されて置かれていて、ベッドの上には政策が終了したのだと思われる多量のガンプラが存在していた。曰く、新しいカラーボックスが届くまではそれらを整頓する事は出来ないとか言う話らしいけれど、あれは……どれほど大きな棚が存在していたとしても、どうやっても片付けきれない量だった気がする。
 そんな状態な刹那の部屋である。
 確かに、ガンプラを広げるスペースは無い。
 ……だからと言って、ここでやって良い道理もないのだけども。
 はぁ、と息を吐いて、止まらない二人の言葉の投げ合い……片方は投げると言うか、相手にそれを突き刺そうと躍起になっていると言うか……を眺め、どうやったら止まるかなと悩む。放っておいたらずっと続くだろうこの二人のやり取りは、部外者が介入しないと止まらないだろう、多分。
『そんなんお前、お前が冷たく笑って「もうやめなよ」とか言えば万事オッケーだろ』
(そんなこと出来ないよ……)
 そして内側から響いて来たハレルヤの言葉に、アレルヤは二度目のため息を吐いた。






本当はハプティーズ分裂させて登場させようかともくろんでたんですけども。
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