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そろそろカテゴリーに「三国伝」をつっこむべきかな……。
またしても曹操様とか郭嘉とかのお話に。そして私はそろそろ曹操様に土下座するべきかもしれない。
彼が個人的に様々な事をしているのは知っている。
趣味といえば趣味なのであろうそれに、口出しをした事は無い。軍師としての役割を果たせているのならば、役目の合間に何かに夢中になっていようと特に問題は無いからだ。
……しかし、今。
ちらりと見えた画面に不穏な文字を認め、曹操は思わず動きを止めた。
「……郭嘉」
「何ですか?」
こちらの声に振り返った彼の向こう側にあるパソコンのディスプレイには、先ほど見えた文字列は見えない。気のせいだったのかと思いたかったが、そう思うには先ほどそれを目にした時の衝撃があまりにも大きすぎる。しかし、現に、そこには何も存在していないのである。
結局、出た結論はそれ以上問い詰めるわけにもいかないという物だった。
「……いや、何でも無い」
スッキリしない思いを抱きつつも首を振り、顔をそちら側から逸らし。
「……」
やはり気になって、彼が気付かない程度に軽く、視線をそちらに戻す。
その結果。
「……貴様、何をやっている?」
再び、今度は一瞬で消えることも無く目視する事になった文字列を認め、曹操は唸った。
その唸り声に対してか、びくりと肩を振るわせて、郭嘉が恐る恐ると言った様子でこちらに再度顔を向ける。その向こう側では、今度は消える……否、隠される事無く、問題のページが確かに存在していた。
「あれ……?曹操様、何でまだそこにいるんですか……?」
「その事はどうでも良い。それよりも、それは何だ」
「あー、その、これはですねー」
こちらからの問いに視線を彷徨わせて、あー、だの、うー、だのとしばらく呻いていた郭嘉は、観念したのか、がくりと肩を落として席を立った。
彼のその行動によって先ほどよりも普通に見えるようになったノートパソコンの画面を改めて見て、目を細める。
「……ファンサイト?」
「えぇそうですよ。曹操様ファンサイトです」
最終的には自棄になったらしい。彼は焦りも諦めもどこかへ吹き飛ばしたかのような表情を浮かべて頷いた。
「だってほら、曹操様って天の上のお人みたいなイメージあるじゃないですか。馴染みにくいというか何というか、手の届かない場所にいる人みたいな感じがあるでしょう」
「だったら何だ」
そんな事が実際にあったとしても今更、何かの妨げになるわけではないだろうと腕を組み視線で語れば、やれやれと相手は肩を竦めた。
「だから、僕はその溝を埋めようと思ったんですよ。兵たちにもっと仕えている人の事を知ってもらって、より高い士気で頑張ってもらおうと思って」
「そうか。それで本音は何だ?」
「いや、曹操様のファンサイトなんて作ったら面白いかなぁって思って」
「……一つ訊くぞ」
「何ですか?」
「真っ二つが良いか?それとも丸焼きにされたいか?」
「じゃあ、三番目の無罪放免でお願いします」
にこやかに笑ってファンサイトとやらを閉じた郭嘉に微かな害意を抱いたが、ここで彼を真っ二つにしても丸焼きにしても今後の計画に支障をきたす事は間違いないと、どうにか苛立ちを抑える。
自分がこの判断を下すと計算した上でこのような事をしているのだとしたら……本当に手に負えない。今度、司馬懿から注意か何かをさせるべきだろうか。
と、ここで曹操は嫌な予感を抱いた。
「郭嘉、」
「おや、また質問ですか?」
「……あのファンサイトとやら、一体どんな内容で運営していた?」
「えぇと、主に画像ですかねぇ。写真撮って、それをあげていく、みたいな感じで」
「そうか……余には写真撮る事を許した覚えも、撮られた記憶も無いのだが?」
「やだなぁ、写真なんて盗撮でどうにかしたに決まってるじゃないですか」
「……成程」
あははと笑う郭嘉を見据えて静かに呟き。
「つまり、明日の日の出は見れずとも良いという事だな?」
「え……っと?それってどういう意味でしょう?」
言ってはいけない事を言ったと気付いたのか、彼の顔色がどんどん青くなっていくが、そんなことなど最早関係無い。
武器を構え、静かに言う。
「安心しろ、貴様が抜けてもしばらくは問題なかろう」
郭嘉は公式サイトですでに暴走しているから書きやすいんですよね……。
ところで、そのうち呂布とかも出現させたいのですがどうでしょう。
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