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もう雪の季節ですね。
幸いなのか不幸なのか、まだ降っている雪も積もっている雪も見てませんけれど、今年はどうなるんでしょうかね。
というわけで、あしあとの話。恋愛事情で、罪歌と臨也です。
10:あしあと (DR:園原罪歌の恋愛事情)
あしあと。
それが何なのか、知らないと言う事は流石に無い。今までの生の中で、縁という物はこれっぽっちもなかったけれど、見た事が無い……なんて事は流石に有り得ないわけである。愛すべき対象たちが足を持っている以上は、確実に。
人間からすれば、足跡なんて特に何でも無い事である事だって、だから知っている。ずっと見てきたから。
けれども。
自分からすると、足跡を付けると言うのは、とても面白い事だった。
初めての経験と言うのは、やはり、誰にとっても何にとっても素敵なものらしい。
「……これで隣にいるのが静雄だったら、もっと素敵だったのに」
「あっそう。隣が俺なんかで悪かったね」
「悪いと思うなら、今すぐ首を吊りなさい。喜んで介錯してあげるわ」
「謹んで辞退させてもらうよ」
言って、黒ずくめの情報屋は、嫌な風に笑ってから肩を竦めた。
彼を今すぐ切り刻んでしまおうかしら、なんて考えつつも、罪歌はゆっくりと歩を進めた。歩きながら見渡す世界は、驚くほどに白く染まっている。
昨夜に降り続いた雪は、今朝には完全に積もっていた。その光景を見る事は初めてでは無かったけれど、それでも何となく心が弾んだ。今の自分はあの中に飛び出る事が出来るのだ、なんて思ってしまったものだから。
そして気付いた時には本当に外に飛び出ていて、折角なので静雄に会いに行こうと思ったら……何の因果なのか、臨也に会ってしまった。
そうして至るのが、現在である。
……全く、本当に何なのだろう。
気にならないでもないのだが、わざわざ訊くのも嫌だ。彼の事情なんてどうでも良いし、彼の事で色々考えなければならないと言うのも少し腹立たしい。
だから、彼が何でここにいるのか、実は知らない。
進行方向が同じだから、もしかすると目的地は同じかもしれない。……だとしたら、道中で排除すれば良いだけの事か。静雄と会うのに、三人目の登場人物は必要無い。それが臨也だと言うならなおさらである。
どのあたりで仕掛けようか。
雪を踏みながら、考えるのはそんな事。
そして、道のど真ん中でバトルしてる二人を静雄が見つけるという。
あしあと。
それが何なのか、知らないと言う事は流石に無い。今までの生の中で、縁という物はこれっぽっちもなかったけれど、見た事が無い……なんて事は流石に有り得ないわけである。愛すべき対象たちが足を持っている以上は、確実に。
人間からすれば、足跡なんて特に何でも無い事である事だって、だから知っている。ずっと見てきたから。
けれども。
自分からすると、足跡を付けると言うのは、とても面白い事だった。
初めての経験と言うのは、やはり、誰にとっても何にとっても素敵なものらしい。
「……これで隣にいるのが静雄だったら、もっと素敵だったのに」
「あっそう。隣が俺なんかで悪かったね」
「悪いと思うなら、今すぐ首を吊りなさい。喜んで介錯してあげるわ」
「謹んで辞退させてもらうよ」
言って、黒ずくめの情報屋は、嫌な風に笑ってから肩を竦めた。
彼を今すぐ切り刻んでしまおうかしら、なんて考えつつも、罪歌はゆっくりと歩を進めた。歩きながら見渡す世界は、驚くほどに白く染まっている。
昨夜に降り続いた雪は、今朝には完全に積もっていた。その光景を見る事は初めてでは無かったけれど、それでも何となく心が弾んだ。今の自分はあの中に飛び出る事が出来るのだ、なんて思ってしまったものだから。
そして気付いた時には本当に外に飛び出ていて、折角なので静雄に会いに行こうと思ったら……何の因果なのか、臨也に会ってしまった。
そうして至るのが、現在である。
……全く、本当に何なのだろう。
気にならないでもないのだが、わざわざ訊くのも嫌だ。彼の事情なんてどうでも良いし、彼の事で色々考えなければならないと言うのも少し腹立たしい。
だから、彼が何でここにいるのか、実は知らない。
進行方向が同じだから、もしかすると目的地は同じかもしれない。……だとしたら、道中で排除すれば良いだけの事か。静雄と会うのに、三人目の登場人物は必要無い。それが臨也だと言うならなおさらである。
どのあたりで仕掛けようか。
雪を踏みながら、考えるのはそんな事。
そして、道のど真ん中でバトルしてる二人を静雄が見つけるという。
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