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こけてしまった少女は……
ある日の話。
私は何となく早く帰りたくて、速く走っていた。
けれど。急ぎすぎたのかもしれない。
私はべちゃ、とこけてしまった。
痛くて痛くて、倒れたまま泣きかけたとき、
「大丈夫?」
上から声がふってきて、手にぬくもりを感じたかと思ったら、ぐい、と引っ張り上げられた。
驚いて上を向くと、そこには知らない男の人。
目つきが鋭くて、背が高くて。怖い、と思った。
だけど彼が微笑んだ瞬間、優しそうな人だと思い直した。
「あ……ありがとうございます」
支えられて立ち上がり、素早く体の状態をチェックする。
よかった。血は出ていないし、アザもない。
「気をつけないとダメだよ?」
「えぇ、そうですね……」
優しく注意され、素直に頷く。
気をつけないとどうなるかは、さっき身をもって実感した。
「失礼します。ありがとうございました」
「うん。さよなら」
もう一度礼を言って、今度は歩く。
しばらく進んでふと振り返ると、さっきの人が別の人と話しているのが見えた。
茶色い髪の男性。背丈はあの人と同じくらい。
仲が良さそうだ。知り合いだろうか。
そう思って、それから前を向き、また歩き出す。
本当にいい人だった。もう会うこともないだろうけど。
でも、ほんの少し、心にとめておこうかな、と思った。
第三者から見たら、こんなかんじかなぁ、と
私は何となく早く帰りたくて、速く走っていた。
けれど。急ぎすぎたのかもしれない。
私はべちゃ、とこけてしまった。
痛くて痛くて、倒れたまま泣きかけたとき、
「大丈夫?」
上から声がふってきて、手にぬくもりを感じたかと思ったら、ぐい、と引っ張り上げられた。
驚いて上を向くと、そこには知らない男の人。
目つきが鋭くて、背が高くて。怖い、と思った。
だけど彼が微笑んだ瞬間、優しそうな人だと思い直した。
「あ……ありがとうございます」
支えられて立ち上がり、素早く体の状態をチェックする。
よかった。血は出ていないし、アザもない。
「気をつけないとダメだよ?」
「えぇ、そうですね……」
優しく注意され、素直に頷く。
気をつけないとどうなるかは、さっき身をもって実感した。
「失礼します。ありがとうございました」
「うん。さよなら」
もう一度礼を言って、今度は歩く。
しばらく進んでふと振り返ると、さっきの人が別の人と話しているのが見えた。
茶色い髪の男性。背丈はあの人と同じくらい。
仲が良さそうだ。知り合いだろうか。
そう思って、それから前を向き、また歩き出す。
本当にいい人だった。もう会うこともないだろうけど。
でも、ほんの少し、心にとめておこうかな、と思った。
第三者から見たら、こんなかんじかなぁ、と
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