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中途半端なところで終わっていますが……
それでもいい!という方は、どうぞ。

登場……アレルヤ、ハレルヤ、ミハエル、ロックオン






「アレルヤは俺と組むんだよ!」
「何言ってんだ!?テメェはこの前も一緒だったじゃねーか!」
 真っ青な空の下、二年C組の生徒はテニスコートに集っていた。
 いつもはD組も一緒なのだが、彼らは今日は教室で自習をしないといけないらしい。
 この時間は体育で、内容はテニス。二人で組んで一ペア作り、ダブルスで試合をするのだ。ちなみに、今日は何人か休みや見学がいるので、三人の組が一つできる。
 ペア決めの方法は自由。他のクラスの人と組もうが(といっても今回はC組だけなのだが)、男女で組もうがペアができればそれでいい、という結構生徒任せで適当な方法だ。体育教師の性格が良く出ている。そして今、その体育教師はいなかったりする。どこかにフラッと行ってしまったのだ。この行動にも彼らしさが出ているかもしれない。
 問題が起こるに違いない決め方な上に、止める役のハズの教師がいないのだ。自然、組みたい人の奪い合いもおこる。
 今が丁度そういう場面だった。
「俺はいーんだよ!けどなぁ、テメェはダメなんだっ!」
「誰が決めたんだそんな話!」
「俺に決まってんだろ!?」
「ふ……二人とも止めようよ……みんな見てるよ」
 争っているのはハレルヤとミハエル。争われているのはアレルヤだった。
 C組の生徒はまたか、あるいは大っぴらに争奪戦をできる二人の立場をうらやましい、と思いながらも興味津々と見ている。下手に争奪戦に加わると、アレルヤに特に親しい生徒や教師にいろいろひどい目にあわされることがある。もちろん教師の方はそれほどひどくなくて単なる注意で終わることが多いが、生徒の方は本当に怖い。無言で威圧してくる生徒会長や脅しをかけてくる双子等々、とりあえず生きて帰るのが大変なくらい。
 さて、今回はどちらが勝つのだろう。
 前回はケンカになりかけたもののアレルヤの一声でジャンケンになった。結果はハレルヤが勝ち、ミハエルが負けた。
 しかし……今回はそうはいきそうにない。
 二人の様子を見る限り、そんな穏便な話に持って行かれるわけはなかった。
 殺気立っているのだ、二人とも。
 ハレルヤもミハエルも今朝から機嫌が悪そうだった。理由は彼らにも分からないのだろう。そういう日はたまにあるものだ。
 ハレルヤとミハエルはとても仲が悪く、ライバルというより、犬猿の仲といういより……むしろ敵同士と言った方が正しいくらい。殴り合いをしている姿もしばしば見かける。
 そういう二人だからこそ、互いに譲れないのだろう。
 譲れなさすぎて、本気すぎて、それで殺気立っているのだ。
 …………巻き込まれるかもしれない一般の生徒から見たら、とても迷惑な話なのだが。
「えっと……どうしよう……」
「ならアレルヤ、俺と組もうぜ」
 オロオロとしていたアレルヤの後ろから、新しい登場人物が現れる。
 くるり、と振り向くとそこには白い肌で茶髪の、二年C組の担任が立っていた。
「ロックオン……先生、どうしてここにいるんですか!?授業は!?」
「この時間は入ってないんだわ。そういうわけだから大丈夫」
 そういう問題ではない。
「大丈夫、じゃないですよ!」
「いーじゃんか。俺が入ったら丁度偶数だぜ?ペア決めが楽になるだろ?」
「いや、それはそうですけどね……けど貴方は体育じゃなくて英語の教員でしょう!?」
「気にしない気にしない」
「します!」
 叫ぶアレルヤの様子に気づいたのだろう。少し離れたところで火花を散らしていたハレルヤとミハエルが戻ってきた。
「茶髪!いきなり出てきてアレルヤ取ろうとすんな!」
「テメェの出番はねぇんだよ、このニヒル野郎!」
 こういうときだけは息がぴったりの二人に苦笑し、ぐっとアレルヤの肩を抱き寄せる。
「お前ら二人で組めばいいだろー?」
「ちょ、ロックオン!離してください!」
 焦って『先生』を忘れているアレルヤの様子を、何とも彼らしいと思いながら見る。
 彼は寮に住んでいて、ロックオンも寮に身を寄せている。顔を付き合わせることも多い。そういうわけで普通の生徒や先生よりは親しいので、いつのまにか学校以外で名前は呼び捨てで言い合っているのだ。
 普段はしっかりしていて『先生』を忘れることはないが、こういう急な事態が起こるとついつい忘れてしまうらしい。
「一緒に組んでくれるなら離すけど?」
「分かりましたから!」
 そしてそういう状況に陥ると、深く考える前に返事をしてしまうものだ。
 今みたいに。
「……とまぁ、そういうことだ」
 顔を真っ赤にしているアレルヤを離し、ロックオンはにやりと笑った。
 そんな彼を二人が睨みつけたのは当然のことだっただろう。




続きま……せん。
とりあえず、横からかっさらっていくロク先生を書きたかったんです。
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