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三つ目突入。
ロク兄とか、ティエ様とか出てきますです。








 ……情報とはどこからか、必ず流れ出てしまう物だとどうして忘れていたのだろうか。
 粥を持って帰ってきた刹那を待っていたのは、アレルヤ。
 そしてロックオンとティエリアだった。
「どうしてお前達がここにいる」
「フェルトが教えてくれたんだよ。刹那が調子悪そうなアレルヤ連れてったってな」
「そういうことだ、刹那・F・セイエイ」
 迂闊だった。目撃されていたとは。
 失態を悔やみながらも、やるべきことを実行するべく行動を開始する。
「アレルヤ、自分で食べれるか?」
「あ、うん。大丈夫だよ」
 そう言って、アレルヤは起き上がろうとした。
 素早く彼を支えたのはティエリアだった。
「あ。ありがとうティエリア」
「礼を言うくらいなら早く風邪を治すんだな」
 いつもではありえないほどの優しい表情を浮かべるティエリア。
 一歩、先を越されてしまった。
 …焦ることはない。まだ接触のチャンスはある。
 刹那は手に持っていた食器を起き上がった彼に渡した。
「粥しかなかったが」
「かまわないよ」
 粥を渡すときちらりとティエリアの顔を見えたのだが……見なければ良かったかもしれない。
 彼はふふん、と笑って刹那とロックオンを見ていた。
 しかも、その表情はアレルヤには見えないようにしていて。
 一瞬だけ殺気だった刹那とロックオンだったが、すぐにアレルヤの前だったと思い返し、冷製になるようつとめる。かわりにティエリアを睨みつけておいたが。もちろん、アレルヤには見えないように。
 ティエリア・アーデ……手強い敵だ。
 少なくともロックオンよりは。
 一番の強敵はハレルヤだろうが。
「そういえば、みんなここにいてくれるけど、用事とかは大丈夫なの?」
「俺は今日は休みだからな」
「問題ない」
 ロックオン、刹那の順で答えた。が、ティエリアが口を開かない。
 だから当然、三人分の視線が彼に向く。
「……………後でするから問題はない」
「何を」
「…報告書の提出だ」
「「早くやってこい」」
 本当に、ティエリアは強敵だった。ヴェーダ命でミッション命の彼なのに、アレルヤのためにならやるべきことを後回しにするほどだから。まあ、彼の場合、今回のは後回しにしても問題はないもの、だったのだろうけど。じゃないと彼が彼でなくなる気がする。
 彼はしばらく言い逃れというか、ここにいるための理由を探していたようだった。
 が、しかし。
「そういうことなら、行った方がいいんじゃないかなぁ……スメラギさんに怒られるよ?」
 こうアレルヤに言われてしまったらどうしようもないだろう。
 しぶしぶ、といったふうに部屋を出て行く背中を見つめ、刹那は思った。

 ……あと、一人消せば……

 だが、その一人が存外手強かったのだった。





ティエリアはこんな子じゃないよなぁ……とか思いつつ。
でも本当にこうだったら嬉しいというか。

 

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