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ですよね。二月二十七日は!
お祝いしないと、ですよね!
でも、カテゴリはどこに入れるべきかなぁってそれが……
アレルヤの自室に客人が来たのは、もう十一時をだいぶ過ぎた頃だった。
誰だろう、とドアを開くと、そこには小さな箱を持っている彼。
「よっ。夜遅くに悪いな」
「いえ…ロックオン、どうかしたんですか?」
「ちょっとな。入ってもいいか?」
「えぇ。どうぞ」
「じゃ、遠慮なく」
招き入れると、ロックオンは小箱を机の上に置いて、それから椅子に座った。
小箱のほうを気にしながら、アレルヤもベッドに腰掛ける。
そういえば、彼は「ちょっと」と言ったが、いったい何があるのだろう。
『お前なぁ……今日何日だよ』
不思議に思っていると、ハレルヤが呆れたように呟くので、今日は何かあったっけ。と、首をかしげた。
今日は二月の二十六日。
…今日は行事があるわけでもないし、それがあったとしてもこんな時間に来る必要もない。緊急の用件、という場合もありはするだろうが、目の前の彼の顔を見る限り、そういうことはなさそうだった。
『……鈍感。ここまで言ったら気づけよな』
「え?どういうこと?」
あきらめの色がにじむハレルヤの言葉。
思わず聞き返したが、それに対しての返答は無かった。
「アレルヤ、どうした?」
「いえ、ハレルヤが……」
訊いてきたロックオンに先ほどの会話を伝えると、彼の顔に苦笑が浮かんだ。
どうやら彼にはハレルヤが言ったことの意味が分かったらしい。
アレルヤは何となく、置いてけぼりにされた気分になった。
「分かったんですか?だったら教えてください」
「あと数分もしたら分かるって……って、こう言っても分からない?」
「……」
図星だったので、黙る。
するとその様子がおもしろかったのか、ロックオンが笑った。
「そんなムスッとした表情するなって。お、もう秒読みだ」
「秒読み……?」
彼の視線につられて備え付けのデジタル時計に目をやると、【23:59 49】と示されている。
「十―、九―、八―、七―」
「え?」
『六―、五―、四―、三―』
楽しそうなロックオンのカウントダウンに、少し不機嫌そうなハレルヤの声も加わる。
わけの分からないアレルヤは困惑するばかりだ。
「二―」
『一―』
「『零』」
時計が【12:00 00】を指した。
「『誕生日おめでとう、アレルヤ』」
その瞬間、二人がアレルヤを祝福した。
「……あ、そうか…」
そうしてようやく、気づく。
明日――――もう今日になってしまった――――は、アレルヤの誕生日だった。
「もう分かったよな?」
「……えぇ。恥ずかしいです、自分の誕生日を忘れてたなんて…」
最近はCBのミッションで忙しかったから、すっかり頭の中から消えていた。
少し顔を赤くして、それからポツンと一言。
「……ありがとう、ございます」
ロックオンも、ハレルヤも。本当に、ありがとう。
そう言うと、目の前の彼も、内側にいる彼も、両方とも笑った。
「どういたしまして」
『当然だろーが』
二人ともの、字面は違うが意味は同じ言葉。
性格が良く出ていると思いながら、アレルヤも笑う。
そんな彼の様子を見ながら、ふいにロックオンがさきほど置いた机の上の小箱に手を伸ばした。
「?」
「ここでコレのご登場だ」
箱のふたが開かれる。
そこにあったのは二切れのケーキ。
「刹那たちもいろいろやってるが……ま、それとは別口で。あいつらは地上にいるから、何するにしても日にちは経っちまうだろうしな」
誕生日と言ったらケーキだろ、と言いながら彼はそれの片方をアレルヤに渡す。
受け取ったケーキはシンプルなショートケーキ。乗せてあるのはイチゴと、『Happy Birthday!』と描かれているチョコプレート。
「ちょっとしたミニパーティだ」
茶目っ気たっぷりに笑う彼に微笑み返す。
アレルヤはそれから、彼には聞こえないくらい小さな声で呟いた。
「僕は、幸せ者だね」
「ハレルヤ、このことだったんだね?」
『気づくのおせーんだよ』
「どうりで眠らしてくれないわけだよ」
『当然。一番に祝いたかったんだけどよ…………あの茶髪……っ』
「ちょ、ハレルヤ、怖いよ!」
『……ま、そこはケーキ食えるから大目に見るかな』
「君らしいね……ま、手は出さないみたいでほっとしたよ」
『いいか、茶髪が帰ったら俺につきあえ』
「いいよ。みんなが起きる前までね。いくらでもお話ししよう?」
『二人きりで?』
「もちろん」
でも今は、彼と一緒に……ね?
うわぁ……ぐだぐだですね。
アレルヤ祝ってあげい&ロク兄も幸せにしてあげたい
というコンセプトの元、書きましたが……無理矢理シメてる、ていう感じですね…。
ていうか、ロク兄、ちょとは幸せになれたでしょうか……?