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このお題シリーズ(type4)も、そろそろ終わりますね。



016:孤城落日
 
 
 
 今年は、あまり農作物が取れなかった。
 それはつまり、今、つまり冬がとても厳しいと言うこと。冬には何も取れないし、何も無い。あるとしたらそれは息を潜めている生き物の気配と、足音を忍ばせてやって来る死の気配くらいの物であって。
 それを思うと、いつきは今から憂鬱だった。
 まだ冬は始まったばかりだから良いけれど、このままでは死人が出るかも知れない。そして、そこに自分は絶対に入らない。入れてもらえない。この村の仲間たちが、自分にそんなことが起こるなんて事を許すワケがない。
 だから、憂鬱。
 出来ることなら自分がみんなを助けてあげたいのに、助けられてしまう事が悔しい。助けられないことが悲しい。助けてくれるみんながいつも笑顔であるのが、苦しい。
 出来ることはないのだろうか。自分にだけしか、出来ない何かが。
 考えて考えて、いつきは、一つだけ思いついた。
「あのお侍さんに頼んでみるべ…か?」
 あの、青い色のお侍さんに。
 けれども、あちらも大変な現状なのではないだろうか。そう思うとやはり、それもやってはいけないことであるように思える。だとしたら、一体何をどうしたらいいのだろう。頭を抱えることも出来ず、いつきは雪原を見渡した。
 助けを求めるのなら、どこにするべきだろう。それ以外だったら自分に、一体何が出来るのだろうか。
 分からないのだが、とにかく、何かをやりたい。
 何か、出来ること。
 …だからといって、自分がいなくなってしまうのは絶対にダメだ。みんなが一緒になって探しに来るに違いない。それでは迷惑をかけてしまうから、とにかくダメなのである。
 結局、出来ることを見つけるのは難しいと、それだけが分かり、いつきは。
 ため息を吐いて、とぼとぼと家に戻っていった。





二人とか言って一人しか出てない…のは今さらだろうか。

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