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そうめんです。来神で、喧嘩コンビと九瑠璃と舞流。
「……ねぇ、シズちゃん」
「何だよ、ノミ蟲」
「この状況って、何」
「……俺が訊きてぇよ」
「それもそうか」
折原臨也と平和島静雄。
犬猿の仲として有名なこの両名が、折原家の食卓にて隣り合ってそうめんの入ったガラスのボウルを眺めているだなんて……一体、誰が想像できただろうか。
少なくとも自分には無理だった。臨也は思いながらため息を吐いた。そして、それに被る別のため息に気付いて顔を上げて横を向けば、不思議そうな静雄の表情を見る事になった。どうやら最初から最後まで、自分たちは全部同じ行動をしてしまったらしい。
いつもの仲の悪さが嘘の様なシンクロ率に、苦笑さえ浮かばなかった。
それはつまり、自分たち二人が同じように追い詰められていると言う事実を指し示す物なのだから、笑っていられるわけがない。
そして。
「あれれ?イザ兄に静雄さん、元気ないの?どうかした?」
「……謎……」
この状況の元凶たちは、追いつめていると言う自覚もなしに首を傾げるのだ。
間違いだった。こいつらの話に乗ってゲームをするなんて。そう悔やんでも、もう遅い。臨也自身が双子に負けてしまった過去は書き換え不可能であり、その結果として現状が引き起こってしまったのだから。
そして直接話を聞いたわけではないが、静雄も似た様な過程を経てこの場に辿りついてしまったらしい。
ならば、彼とて現状から抜け出したいはずだ。先の会話や先の態度も考慮に入れれば、それは殆ど確定した様なもので。それなら取るべき行動は一つだろう。
「シズちゃん」
「何だよ」
「手、組まない?」
その言葉に一瞬虚を突かれた様な表情を見せた後、静雄は悔しそうに表情をゆがめた。
「……今回だけだからな」
多分、現状に対する一番の原因は舞流だと思われ。
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