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明智さんの幼少?期っぽいお話です。何でこうなったかな。
04:穢れなき心
生まれた瞬間から赤く流れる血が大好きだった。
理由なんて知らないけれど、それを見るたびに心が弾んだ。それを浴びるたびに心が躍った。それに触れるたびに心が満たされた。
けれども、それだけじゃないのだと気付いた。
血を見た時の苦痛に歪められる顔や、血を流す時の恐怖に震えた表情、血を浴びせかけられた時の金切り声。
全てが、好きだった。
好きな物とは出来るだけ一緒にいたい。だから、たくさん切った。たくさん裂いた。たくさん殺した。
それが自分の生きがいで、それが人々が死んでいく理由。
だから生きがいのまま、理由のままに、銀色に鈍く光る狂気を振りかざしてきた。そして、これからも切り刻んで行くのだろう。だって、それが生きがいなのだから。だって、それが死んでいく理由なのだから。
理由ある死はとっても素敵だ。理由が手に届くものなら、死んだ人の傍にいた人は理由を殺しに来る。何もしなくても、自分の『生きがい』を行う事が出来るのだ。とても、それはとても素晴らしい事で。
いつも心は潤ったまま。乾くことなんて一回たりともなく。飽きる事さえ無い日々を、飽きもせずにのびのびと過ごしていた。
そんなある日。
出会ったのは一人の魔王。
彼を見た瞬間に覚えたのは確かな渇きと飢え。
この男を殺したい。
そして、心の底から湧き出てきたそんな願望。
その時自分の腕は、有り得ないほど自然にかの魔王へと伸ばされた。
まっさらなまま殺戮を、みたいな感じが出せてたら良いな…。
明智さんの話はちょっと書くのが楽しいかもしれない。どうだろ。
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