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正直、もうこのお題はアニューとライルの話でいいと思うんだ…。
というわけで、CB家設定なお二人です。
09.シートベルト
電話で呼び出された時には随分と驚かされたものだが。
「用事聞いてすぐにオッケー出す俺も俺だよなぁ……」
「何がですか?」
「いや、こっちの話。気にすんな。……で、シートベルトは付けたか?」
「はい!」
助手席に座った藤色の髪の少女は、元気よく頷き輝かんばかりの笑みを浮かべた。
それを目を細めて見てから、彼女と同じように、こちらもシートベルトをつける。
キーを回し、準備終了。
ハンドルを握り、車を発進させながら笑みを浮かべる。
「しっかし、お兄さんの為にプレゼント……ねぇ。近々誕生日があって、とか?」
「いえ、そうじゃないんですけど……やっぱり、いつも世話になってるわけだし、何か兄さんに贈れたらなぁって思ったんです。それで、思い立ったが吉日とも言うから」
「……もしかして、思いついた瞬間に電話?」
「はい。あ……迷惑でした?」
しゅん、と項垂れる彼女に、いいや、とライルは首を振った。
「そういうわけじゃないんだが……まだ小さいのに凄い行動力だな」
「小さくないですよ。もう十四です」
「おっと失礼」
少しムキになって反論してくる彼女に、苦笑を浮かべて謝罪を口にする。
まぁ、二十四歳の自分からすれば、十四歳なんてまだまだ子供なのだけれども、十四歳の当人からすればそんな扱いはあまり嬉しいものではないだろう。自分だって確か、彼女の年頃の時には子供扱いを嫌がっていたはずだ。
くつくつと笑いながら、で?とアニューに尋ねる。
「行き先は少し遠い場所にある雑貨店、だったか?」
「そうです。近いと、兄さんや家のみなさんに見つかってばれちゃう可能性があるから……秘密にしていたいんですよ」
「あ、秘密にしてんのか」
「驚かせたいでしょう?」
茶目っ気たっぷりに笑みを浮かべる彼女に、ライルは笑みを浮かべて肩を竦めた。
「そりゃ、お兄さんの反応が楽しみだな」
そして実は、頭の中では、自分もニールに何か送っても良いかなとか思ってる双子の弟さん、ライル。という話でした。
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