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ピシャンと言い捨てて、ザンザスはくるりと踵を返して台所に背を向けた。
……本当に、どこへ行けば平穏が存在しているのだろうか。
既に朝食を取る事を諦めながら、廊下を軽く駆けながら思う。
いっそのこと、外へ出てしまおうかと考えながら曲がり角を曲がり。
「あ、ザンザス!」
ばったりと、跳ね馬と遭遇した。
少し離れた場所に立っている彼は、ホッとした表情を浮かべ、後頭部をぽりぽりと掻きながら笑みを浮かべてこちらを見ていた。
「なぁなぁ、聞いてくれよ。実はロマーリオとはぐれちゃってさ。もしよかったら一緒に探し……ってあれ?何でこっちに向かって来る速度が変わって無、」
「黙ってろ」
と。
ザンザスは、駆ける足を止めることなくディーノに近づき、手加減無くその顔面に拳を叩きこんだ。
咄嗟の事だった上に傍に部会もいない状況で、防御もろくに出来なかったのだろう。ふらり、と倒れていくディーノを横目に捉えながら、しかし足を止めることなく彼の傍らを駆け抜く。
そうして別の曲がり角を曲がる頃、自然と、口から嘆息が漏れた。
「ったく……初代と言い白蘭と言い跳ね馬と言い……一体何なんだ……」
・ラストへ
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