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マーモンに私のふっと思ったことを代弁してもらいました。
いや、別にあの設定が嫌いってワケじゃないです。単にふっと思っただけ。



 とりあえず、それを聞いて。
 バン、と机を短い手で叩いてマーモンは鋭い声音で言った。
「僕は、この設定に反対だよ…ルッスーリア」
「あらぁ?何でかしら?」
「僕が座敷童ってどういう事!?」
 …事の始まりは、いつの間にか恒例になっていたおやつの時間の事。
 今、目の前にいる彼、というか彼女、というか……とりあえずどっちでも無いようなどっちでも有るような相手が、突然に変な事を言い出してくれたのである。
 つまり、家族設定。
 簡単に言うと、自分たちを家族に見立てたら誰がどのようなポジションに当てはまるだろうという、そう言う事であって。
 結果として。
「王子も同感ー。ペットって何もしなくて楽だとは思うんだけどさー、やっぱ色々制限って有るじゃん?だから俺、人間になりたいんだけど」
「そう言う事だよルッスーリア。僕とベルはその設定にとても不服なんだ」
 マーモンとベルフェゴールの連合軍が出来上がった。
 他のメンバーは、一人は無関心、一人はどうでも良さげ、一人はとっても嬉々として、最後の一人は状況について行けずに呆然としている。何というか、最後の彼は話にそもそもついて行けてないから、その反応は仕方ないと言えば仕方ない。
 ちなみに、最初の一人は聞いていない無関心、次の一人は聞いているけどどうでも良さげ、という違いがある。所詮お遊びとして二人は捉えているのだろう。
 けれども残念ながら、そうは自分たちは捉えていないのである。
 そして、不満なのは自分たちが人間でない点だけではない。
「だいたいね、ボスの隣はスクの場所なんだから!お母さん役はルッスじゃないだろ!普通に考えてスクアーロじゃないか!」
「う゛お゛ぉい!?マーモンいきなり何言ってやがる!?」
「マーモンの言うとーり!てーかルッスは隣に住んでる無駄に世話焼きなババァ役の方がお似合いだっつーの!ついでにそれでムッツリも引き取れ!アイツ邪魔だし!」
「おいベルぅ!テメェもマーモンと同じ考えかぁ!?」
「んまぁ!何て酷い言いぐさかしら!この私を捕まえてババァなんて!」
「事実だろ!」
「事実じゃん!」
「だからテメェら俺の話を聞けーッ!…って!?」
 渾身のスクアーロの叫びには、例のごとく割れ物注意のグラスが飛んできた。
 モロにそれを当たってふらりと揺らぐ鮫。同時に収まる大声に、マーモンとベルフェゴール、それにルッスーリアの討論?は続く。
「ルッスーリアは隣に住んでるおばさん!そしてレヴィはおばさんが預かってる親戚!」
「んでもって、ボスとスクが一緒で、俺が長男でマーモンが弟!」
「嫌よ!そんなありがた迷惑にしかなりそうにないポジションなんて!変えるんならもっと役得な場所において頂戴!」
「何言ってんだよルッス、その辺りが丁度良いだろ!?」
「きーっ!分からない子た…」
 ベルフェゴールの言葉に返そうとしたルッスーリアの言葉は、途中で止まった。……止まらざるを得なかった。
 それもそのはずで、自分たち連合軍とルッスーリアの間を、銃弾が炎を纏って飛んでいったのである。
 …まぁ、言うまでもなく分かるだろうが。
「……煩ぇ」
 撃ったのはザンザス、だった。
 彼は酷く苛ついた様子で、マーモンはその絶対零度の気配にハッと我に返った。
 まずい。この状況は危機以外の何者でもない。あまり反応を返さないからついつい、ザンザスがその場にいる事を忘れていた。普段ならそんな初歩的なミスは犯さないのに、あまりに設定に対して文句を言いたかったために熱くなりすぎて。
 ちら、と見ればベルフェゴールもルッスーリアも同じ気配を感じ取ったらしい。ピタリと止まって冷や汗をダラダラと流している。
 僕の人生もここまでかな。半ば本気でそんな事を思った。
 けれどもそれ以上は何もなく、一瞬で気配は収まり、あまりの事態の唐突さに唖然としている間にザンザスは立ち上がり、部屋から出て行ってしまった。
「あ!おい、待てよボス!」
 スクアーロも後を追いかけ、残ったのは自分たちだけ。
 勢いが削げ、これ以上は言い争う事も出来ないという雰囲気が出来上がった室内で、そういえば、と言ったのはルッスーリア。
「マーモン、何であんなにムキになったの?」
「え?」
「ベルちゃんなら分かるんだけれど、貴方が一銭の得にもならないことでここまでムキになるなんてねぇ、と思ったの」
「……別に、深い意味はないよ」
 ただ、何となく本当に物申したかっただけだ。







この話の中で一番私が謝らないといけないのは、きっとレヴィだろうと思う…ごめんねレヴィ。
でも、やっぱり三丁目の設定が一番平和だと思います。そして一番楽しそう。ルッスが隣の家のおばちゃんポジは似合うと思うけれど。

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