式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
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一番最後が最初につながるような話を目指して頑張ってみました。
「んーっとね、本当はシズちゃんの事 」
「あ、そうそう。何となく言ってみたけどさ、アレね」
言って、彼は笑い直した。
「嘘だから」
「……笑顔で言う事か?」
面白くもない事なのに。
仮に楽しめる人間がいるとしたら、それは彼だけ…あぁ、だから笑っているのか。
…気に入らない。
悔いと共に浮かんだそんな思いと共に息を吐く。
……蹴り倒すためとはいえ、追いかけるのではなかった。
今度は遠くから物を投げるだけにしよう。そう決意したとき、ぺし、と頭を叩かれた。
「…さっきから黙ってるけど、何?俺の事無視してんの?」
「シカトするつもりはねぇよ。悪か……ん?…あれ、つーか、」
す、と目を細めて彼を見る。今、謝りかけたが…無視も何も対応する必要がない気が。
正確に言うと、応じる必要と…叩かれる必要がない。
そういう事ならば、まぁ。
叩き返したって、問題は無いだろう。
力加減など……それこそ必要がないはずだ。
「…『つーか、』の続きは?ちゃんと待ってるんだけど、俺」
「…手前が先に手ェ出したんだからよぉ、俺が殴り返しても良いよな?」
「どう考えたって良くないよ。ていうかそんな言葉を続けるつもりだったんだ…」
などと呻き、彼も息を吐いた。
「人間だよ?俺。シズちゃんに殴られたら死ぬの。だから止めてよ」
「糠に釘って知ってっか?」
「…ねぇ、それ新羅に教えてもらった?そんな言葉知ってるなんて、驚きすぎて死にそう」
「望み通り地獄に送ってやるよ」
「はい?俺、死にたいとは言ってないけど…シズちゃん、人の話聞いてた?」
「人の話なら聞くがな、臨也、手前はノミ蟲だろうが」
「ふーん…シズちゃんの目って良いかと思ってのに悪いんだね」
変な物を見るような目を向けられ、ぶち、と何かが切れかかる音がした。
本気でこの場で始末してやろうか…と思いながら睨むと、やれやれ、と彼は肩を竦めた。
「毎度の事とはいえ、相変わらず沸点低いねぇ…シズちゃんは」
「認めるぜ?手前相手なら間違いなくそうだからな」
む、と眉を寄せる姿を想像していたのか、そう答えると彼はきょとんと瞬きをした。
「…珍し。シズちゃんが俺の言う事認めるなんて」
「もうガキじゃねぇんだから少しくらいは認めてんだよ。手前と違って」
「ヤだなぁ……そういう物分かりが良い振り」
ゆゆしき問題だよ、と彼は眉を寄せた。
良く分からないが、自分がそれを素直に認める事が彼にとっては問題らしい。
「らしくないよねぇ……全く、そんなのさ。調子狂う…俺も素直にならいといけなくなる」
「理由になってねぇだろそれ…」
「ルールだよ。俺が決めたんだ。でも…どーしよっかなぁ?」
例に洩れず面倒な引き延ばしをする彼を、じと、と見る。
「露骨なんだよ手前は…聞いて欲しいならそれこそ素直に言いやがれ」
煩わしく思いつつも促せば、彼はその言葉を言って良いのかと言わんばかりに。
可笑しそうに、嗤った。
「んーっとね、本当はシズちゃんの事 」
巡っ…た…?
ちょっと微妙というか…文章がちょっとヘンかもしれませんね…というのもなんですけど。
五十音順、だからなのです。
一行の一番最初の文字に注目したら多分分かるんじゃないかな…。
そしてラ行とヤ行がどっちが先か一瞬迷って大変でした。
でもこういうの楽しかったからまたやりたい…。
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