忍者ブログ
式ワタリによる、好きな物を愛でるブログサイト。完全復活目指して頑張ります。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


ちょいと続くお話な予定です。白辺でえうーごとかゼータの血縁な皆様のお話。



 帰宅後、リビングに足を踏み入れたメタスは目を丸くした。
「……あれ、ゼータ、まだ帰って無いの?」
「へ?メタスちゃんと一緒じゃなかったのかよ?」
「うぅん、今日は先に帰っちゃったんだよね、ゼータってば」
 何か用事があるようだったから、別れたその時は気に留めずにいたのだけれど。
 どうしたのだろうと首を傾げながら、とりあえず鞄をリビングテーブルの上に置きながら、ソファーに座り訝しげな表情を浮かべているプラスと顔を見合わせる。
「……これでまだ帰って無いなんて、おかしいよね」
「……先に帰ったっつーなら、絶対におかしいよな」
 たとえ用事があったにしたって、放課後が始まってから何時間も経っているのだ。どんな用事でも終わっていると思うし、終わっていなくても途中で切り上げて帰ってくる可能性が高い。切り上げられない物ならば、そろそろ連絡の一つや二つも来る頃合いだろう。ちらりと時計を見ながら思う。
「もう、七時過ぎてるもんね……」
「これでアイツが帰ってねぇってありえねぇよ……」
 プラスまで頭を抱える程の事態に、思わず、恐る恐ると尋ねかける。
「……もしかしなくてもさ、」
「……異常事態、だよな」
「……だよね」
 その言葉に二人で頷きあえるほど、この事態はあり得なかった。
 だって、あのゼータが、まだ帰って来ないのだ。遅くてもだいたい六時半には家に帰っている、というか基本的に六時前にはソファーでうつらうつらとしているあのゼータが、こんな時間まで家にいないと言うのはどう考えたって、異常事態でしかない。
 二人はしばし無言で互いに視線を合わせたまま時を止めた。
 そして、時間がようやく動き出した時。
 メタスとプラスはほぼ同時に、勢いよく自分の携帯を取り出しアドレス帳に載っている、あるいはそらで言える電話番号に片っ端から電話を開始した。
 挨拶も相手の言葉も待たずに、ただ質問だけを投げるように。
 そんな事をするような暇はこれっぽっちも無かったから。
 
 結果として分かったのは、誰の所にも彼が滞在していない事だった。








そんなわけで話は続くのです。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カウンター
プロフィール
HN:
式ワタリ
HP:
性別:
女性
自己紹介:
ガンダム大好き生物。キャラも好きですが、機体も大好きです。実は(?)、今は軽く三国伝にすっ転んでます。
最新CM
[09/28 ナワ]
[06/15 オシロマミ]
[11/02 banana]
[11/02 式ワタリ]
[11/01 犬っぽい]
最新TB
バーコード
ブログ内検索
フリーエリア
忍者ブログ [PR]