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せっかく対策室作ったんだし、ここの話も色々upしたいと思ってるんですが、さてはて。
そんなこんなで、季節はずれな怖い話。でも、何かが違う怖い話。



「本当にあった怖い話?」
「えぇ。一人一つずつ言っていきましょうという話になったのだけれど」
「へぇ……」
 対策室本部に遅ればせながら訪れたデスサイズは、ララァの言葉に相槌を打ちながら自分に割り当てられた席に歩み寄って、椅子に座る。
 鞄を下に置いて、改めて前に視線を向ける頃。
「じゃあ、一番手はデスサイズにお願いしましょう」
「へ?」
 唐突な言葉に、目をぱちくりと瞬かせた。
 唖然としているこちらをよそに、どうやらその案は承認されてしまったらしい。室長本人が口にしたのだから、それもまた当然かもしれないけれども。
 四人分の視線を向けられ、悩む。
 この状況……自分が一番最初に話さなければならないのは、確定してしまったのだろう。だが、話す内容が残念ながら思い浮かばない。平和な日常生活を送っている中では、若干ヒヤリとする事はあっても、ゾッと恐怖を覚えるような事はあまりない。
 何があっただろうかと、それでもどうにか話の種を見つけようと記憶の引き出しを幾つも幾つも開け続け、一つの記憶に辿りついた。
 求められているものとは何か違うかもしれないが、これしか浮かばないのだから仕方ない。はぁ、と息を吐いて口を開く。
「……一昨日あった話なんだけど」
「ほう、一昨日か。何かあったんだ?」
「ナタクがさ、マンションのベランダからダイブしかけた」
「……」
 ノワールが黙った。
 まぁ、普通はそうなるかと思いながらも、腕を組んでどうだと四人を見返す。
 そして分かった事だが、少しであろうと不満げなのはノワールだけだった。
 ララァは笑みを浮かべたままだし、ゼータは特に何も感じていないようだし、スターゲイザーも普段と何ら変わりない。
 しかし、考えてみるとこの状況も仕方が無いのかもしれなかった。この四人の中で唯一まともな反応をしてくれそうなのはノワールくらいのものだろう。
 よって……結論。
 このメンバー全員にまともな反応を期待するのはあまりにも無謀だ。
 はぁ、と息を吐いて、手でとある人物を指し示す。
「んじゃ、次はノワールな」







というわけで、次は黒色編です。
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