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というわけで、実験&観察結果です。
「それでは竹中殿、また明日でござるー!」
元気に手を振り校門の外へ消えて行く幸村。
そんな自分のライバルから視線を外し、政宗は頬を引きつらせている半兵衛に笑いかけた。
「足りなかったな、アイス」
「……まさか本当に食べ切るとは思っても無かったよ。そして、ブロッコリーアイスを美味しいと言い切るとも思ってもみなかった」
「Ah……アレは確かに俺も驚いた」
というか、ブロッコリーアイスに何のためらいも無く手を伸ばした事に驚いたのだが。流石にあれは自分でも一瞬躊躇う。
それでこそライバルだ、とでも言っておくべきなのだろうか。そんな風に考えていると、悔しげな表情を浮かべた半兵衛が肩を竦めた。
「仕方が無い……今回の実験は成功であり失敗であった、という事にしておこうか……。実際、あれだけの量を食べたというのは偉業だし、そんな記録が取れただけでも収穫だ」
「確かにな。……よし、んじゃ帰るか」
「待って。帰るのは、明日は何をするかを決めたからだよ」
「……は?」
ようやく小規模な厄介事が終わったと清々しい気分でいた所で水を差され、思わず政宗は動きを止めた。それから改めて半兵衛の方を見て見れば、彼はいたって真面目な表情を浮かべていて……つまりそれは、今の言葉が勘違いでも間違いでもなく、本気で本心な物であるという事であり。
イコール。
「……まだやんのかよ?」
「当然だろう?良いじゃないか、ちゃんと学校全体を巻き込んだりしてないんだし」
「そう言う問題じゃねぇ。……というか、何だ?俺がこれからの実験にも参加するのは既に確定済みなのかよ?」
「一人は寂しいからね」
本当にそう思っているとは思えない言葉をさらりと吐いて、半兵衛は軽く伸びをした。
そして、笑う。
「じゃあ……明日の事は、今夜にでも僕が一人で考えておくよ。そういうわけだから、明日もよろしく。またね」
ひらり、と軽く振られた手に、何となく悟る。
今回、彼の遊びに付き合ってしまったばっかりに。恐らく、これからしばらく否が応でも自分は彼の実験に付き合わなければならないのだろう。
というわけで、もうちょっと続くよ!
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