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いい加減、BASARAのカテゴリはもう少し色々整頓するべきなんじゃないかなぁ、と、自分でも思っているのですが、何をどうやって湧けようかとか考えると分からなくなってくるのです。
そんな話は全く関係なく、今回は伊達さんと慶次のお話。
そんな話は全く関係なく、今回は伊達さんと慶次のお話。
17:蹴る (BSR:オールキャラ)
遠路はるばるやって来て。
ようやく見つけた見知った背中に、政宗は思わず蹴りを食らわせていた。
背後からの奇襲だったせいか、はたまた目の前の女たちとの会話に集中しきっていたのか。その蹴りは避けられる様子もなく、そのまま彼の背に命中していた。
結果。
全力で前方に倒れる慶次を見る事が出来た。
ずしゃあっ、と、何かがつぶれかねない様な音を立てて地面に飛び込んだ風来坊を見下ろしながら、政宗は静かに腕を組んだ。倒れた慶次に手を貸してやるつもりはなかったし、声をかけてやるつもりも、これっぽっちもなかった。
これは、出会い頭の挨拶としては少々問題がある行為ではあるだろうけれども、生憎と、自分だって挨拶としてこんなことをする気はない。正真正銘、この行為は単なる蹴りであり、それ以上でも以下でもないのである。
そして、政宗からすれば、慶次はそう言った行為を自分からされるに足る理由を、確かに持っているのだから、行動に躊躇いがあるわけも後悔があるわけも無い。
いつまでも起き上らない背中を眺めながら、追撃を食らわせようかどうしようかと考えている間に、風来坊が起き上った。
「ったぁ……」
「hello、風来坊」
「はろ……? ……あぁ、政宗? ……って、何で!? 何で政宗がいるの!?」
「来たからだろ」
ば、とこちらを見上げてきた驚愕の表情に多少気を良くしながら、政宗は笑みを浮かべて慶次の胸倉をつかんだ。
「で、テメェ、どうしてくれんだ?」
「……へ?」
「テメェのせいで小十郎がこないだから殺気立ってんだよ」
「右目さんが、って……もしかして、アレのせい?」
「そうじゃなきゃ俺がここまで来る理由がねぇな」
おずおずと口にされた問いに鼻を鳴らしながら答えると、風来坊の視線が泳いだ。何と言い訳をしようかと考えているのだろう、きっと。
だが、言い訳など許してやるつもりも無い。
がし、と、今度は襟首を掴んで、馬を置いている方へと進み始める。
「とにかく、テメェがどうにかしろ、テメェが」
「え……それってつまり、俺に死ねって言ってない?」
「言ってねぇな。どうなっても知らねぇって言ってんだよ」
「うわぁ……似たり寄ったりじゃん……」
頭を抱え始めた風来坊から視線を外して前方を見始める頃には。
ここに来るのに乗ってきた馬を視認できる場所まで辿りついていたのだった。
慶次はいったい何をしたのだろう……やっぱり野菜畑関連かな。
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