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刹那とアレルヤとロックオンの話です
朝。もう、朝食を取る時間になっている。
だというのに、最年少のマイスターが部屋から出てこない。今日は朝食と同時進行でミーティングがあるのに、時間になっても出てこないのだ。
だからロックオンが部屋まで彼を迎えに来たのだが……
「刹那ー!返事しろー!」
彼の部屋にはロックがかけられていて、中に入れなかった。
ロック解除の暗証番号を知っているわけではないので、こうやって外からドアを叩いているしかない。
もしも彼が熟睡しているのだとしたら、この行為も無駄な物だ。が、そこら辺の判断のつけようは無い。中の様子が見えるわけではないからだ。
「本当に寝てんのか……?」
三分間くらい叩き続けただろうか。一向に反応は無い。
これは熟睡していると考えるのが正しいだろう。起きていたら、さすがにここまで無視し続けはしないだろう。彼とは特に仲が悪いわけではないし、理由がない。
さて、どうしたものか。
「ロックオン、刹那はどうですか?」
「お、アレルヤか」
悩んでいたところに、タイミング良くアレルヤが現れた。刹那を呼びに行って、帰りの遅いロックオンを気にして来てくれたらしい。
「刹那、どうです?」
「それが眠ってるっぽくてな……ドアの暗証番号が分かれば入れるんだが」
「あぁ、僕知ってますよ」
「………は?」
あっさりと言うアレルヤを、ロックオンはポカンと見つめる。
どうしてアレルヤが刹那の部屋の番号を?
「前『アレルヤには特別に教える』って、それで」
軽やかに彼の右手がパネルの上を滑り、最後にエンターを押す。
そして、ドアが開いた。
「うわ……本当に開いた」
「何回かこれ、使わせてもらってるんですよ?……刹那ー」
驚いているロックオンに笑いかけ、アレルヤは部屋の中に足を踏み入れた。
「刹那……起きて、刹那」
「ん……………アレルヤか」
軽く揺さぶられ、刹那が目を開く。
ゆっくりと身を起こした彼の視界に、ロックオンが入った。
が、何も言われず視界は通り過ぎる。
「今日はミーティングだよ?」
「すまない、忘れていたわけではないんだが……」
しかし、アレルヤにはしっかり反応するところ、刹那は実に正直だと言う他ないだろう。
だが、肝心の彼に伝わっていないというのが少し悲しいところか。そこはロックオンたちも同じようなものだったが。
反省しているらしい刹那に、アレルヤは笑いかけた。
「気にしないで?ここのところ大変だったから、疲れていたんだよ……ロックオン、じゃ、行きましょう」
「そうだな。ミススメラギも、ティエリアも待ってるぜ」
スメラギはともかくとして……きっと、ティエリアは怒っているだろう。
刹那が食堂に入ったときのことが容易に想像できて、思わずため息をついたロックオンだった。
願望が詰まってますね……
ま、それでいいんですけど。
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